Discussion役員座談会

「モノ創り」への熱い思いと責任

――アーネストワンで働くことのおもしろさ、難しさを教えてください。

岡田
アーネストにはマンション事業と戸建事業の2つがあります。どちらも販売に関しては外部に委託しており、当社は企画から設計、施工までという「モノ創り」に特化しているのが特徴です。
片山
私が管轄しているのはマンション事業なのですが、一番のやりがいは、何と言っても自分が主体となって創りたいマンションをカタチにできることだと思います。一般的なマンション創りは、縦割り組織で進められています。しかし、当社は事業の最初から最後まで、事業全体の指揮を1人の担当社員が行います。
岡田
マンションの用地の仕入れはもちろん、全体のコンセプトの企画、各部屋の間取りの設定、販売のためのチラシ広告制作、お客様への引き渡しなど、すべてにわたって担当の社員が企画し、直接協力会社に依頼しているんですよ。
片山
そうです。それなので、この仕事について聞かれたときは、私はオーケストラの指揮者にたとえます。それぞれのプレイヤーと指揮者が直接コミュニケーションを取ってつながっており、そして一つの楽曲が演奏される。それと私たちのマンション創りは同じだと考えています。
岡田
その分、全責任を背負うことにもなりますよね?
片山
ええ。自分たちが監督しているので、そこがツライところですが、でも達成感も独占できます。一つのマンションをつくれば、利益はざっと数億円。そんなプロジェクトをまったくのゼロからリードしていくのですから、こんなにおもしろいことはないと思います。
山口
戸建事業も、ゼロからすべてをつくるというおもしろさがあります。違う点は、エンドユーザーであるお客様との距離が近いこと。自分の企画した住まいをご購入いただいた方から、直接お喜びの声を聞く機会も。それがモチベーションとなって、また新たなプロジェクトに取り組もうという気持ちになります。
また、キャリアを積むことで全国に展開する営業所の店長を目指すこともできます。そこまでの道のりは、覚える仕事が多いので大変でしょう。おそらく5年は辛抱の時期です。でも、一国一城の主である店長になると視野が広がりますし、自分の戦略次第で店舗の売上を伸ばすことも可能です。アーネストワンの戸建事業の本当のおもしろさを知るのは、店長になってからだと思います。
岡田
今後も全国出店を進めていくので、自分の将来設計に合わせてチャンスをつかむこともできるでしょう。たとえば四国出身者が入社した場合、将来店長になって故郷の四国で新たな市場を切り開く…ということもできますね。東京でトレーニングを積んで、いずれは地元へ。そうすれば喜ぶご家族の方も多いのではないでしょうか? そういう意味では、日本海側も出店があまりないので、そちらの出身者もウェルカムです(笑)。
小川
海外事業もチャンスがあります。アトランタの責任者は28歳の女性ですからね。
岡田
可能性がある会社だと思います。社員が真摯に挑戦したいと言ったことに関しては、ストップをかけませんから。それによって品質を上げ、コストを削減できるような成果が期待できるならば、たとえ入社1年目の社員の希望だったとしても、どんどん取り組んでもらう方針です。
小川
製品開発でも、かなり高額な実験をしています。昨年は制震の実験に4000万円以上かけました。そのほかの実験も含めると7000万円ほど費やしたことに(苦笑)。でも、それぐらい研究熱心です。実は、今、業界で当たり前になりつつある工法や手法も当社から発信したというものが少なくないんですよ。
松林
たとえば家の骨格となる柱や梁を組み立てる作業があるのですが、これを専門部隊で行うというシステムを、いち早く採用したのも当社がパイオニアだと自負しています。従来は作業するにあたり、その都度たくさんの職人を手配しなければなりませんでしたが、それによって人件費も増えていました。そこで、棟上げ専門部隊として業務を行う子会社をつくり、作業を効率化し、人件費の圧縮にも成功しました。
小川
営業所の技術力の向上にも努めています。その一つが定期的に実施している「早建てコンクール」です。これは、一軒家を完成させるまでのスピードを競う大会。優勝賞金100万円と栄誉の獲得を目指し、各営業所がプライドをかけて取り組んでいます。昨年優勝した営業所はわずか3日で家を完成させました。
岡田
このようなハイレベルな技術を目の当たりにすると、他の営業所もまだまだできることがあると、大きな刺激になっているようです。
小川
私は昔ながらの技術や工法を、あえて疑ってかかるようにしています。それが逆転の発想を生み、さらなる技術革新につながると信じています。若い方にも、なぜこの工法なのか、なぜこれが品質改善につながるのか、といったことを今一度よく考えて、新しい仮説を立て、次世代のスタンダードとなるような技術を生み出してほしいですね。そういう意味では、めちゃくちゃおもしろい会社だと思います。
岡田
ちなみにこうした技術革新の取り組みは、今までなかなか表に出してこなかったのですが、今後はホームページなどで公開していくつもりです。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
東條
これらの技術を支えている品質管理の仕事も、大きな役割を担っています。仕事の位置づけとしては、各部署のアイデアを図面に落とすというフォロアーとしての作業も多いため、仕事量とスピードが求められる点は大変かもしれません。しかし、私たちは品質を担保する最後の砦です。今後は品質を維持しつつ効率的に工事を進める方法も含め、各営業所への助言に力を入れていきたいですね。そしてそれらを社員がもっと率先できるよう、社内の評価体制も整備していく予定です。
また、建築の節目節目で行う検査や、ご購入後のアフターフォローも私たちの部署の担当です。お客様と一番長くお付き合いし、安心を提供し、お悩み事に真っ先に対応する部署なので、頼られるやりがいも大きいと思います。コールセンターに「ありがとう」という感謝の言葉を寄せていただくことも少なくありません。
松林
ちなみに当社の検査は、公平性を保つために施工に関わっていないメンバーが行うシステムとなっています。一般的には、施工現場の自主検査で行われているものも、検査のメンバーを入れて第三者の目線で評価できるようにしています。
東條
検査基準も高いレベルに設定しています。耐震性は建築基準法の1.5倍の強度が最低基準です。検査段階も細かく設定しており、一級建築士が審査する項目よりも多くの観点でチェックしています。
小川
東條さん、このノウハウをもっと煮詰めていけば、今後、事業として売れると思いますよ。
東條
そうですね。その可能性も模索していきたいですね。
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